ここはアキトの部屋。
部屋の寝台の上。
…告白された。
お酒のせいで力も入らない。
なんなら両手も拘束されたまま。
そんな私の真上に、アキトがいる。
「お前に変に警戒されねえようにって思ったけど、もう後の祭りだなあ。」
ギラリと光ったアキトの目。
お酒の力は偉大で、私はもう逃げることに頭も働かない。
「もう存分に警戒しろ?逃す気はねえけどなあ?」
「んっ…!」
案の定、重なった唇から。
もうどっちのものか分からないけど、お酒の味が広がってさらに酔いそうになる。
「あ…きっ。」
もう頭が真っ白になる。
何かを考えることも許してくれない。
「っ、あきと…。」
「…ん?」
唇が離れた時に名前を呼ぶと。
この状況下で、意外と優しいアキトの声に安心する。
「もう、やめ…っんぅ。」
「あとちょっと。」
突如、アキトの指が私の口内に捩じ込まれる。
あとちょっとって…苦しいっ!!!
そのままアキトは私の耳に唇を寄せる。
「ぁっ…!?」
「耳弱いってトキ情報、当たりか?」
そこで喋らないでほしい。
声を上げようにも、アキトの指が口の中にあって話す自由もない。
「叫ばれて誰か来られるの鬱陶しいから、悪いな。」
アキトは止まってはくれない。
耳元で喋られるのでも限界なのに、更に舐められ弄ばれる。
あまりの刺激に、思わずアキトの指を噛んでしまってもアキトは尚も止まらない。
口の中に鉄の味が広がるから、血が出るほど食いしばってしまったと少し申し訳なく思ったり。
けどそんな私の優しさにつけ込むように、次は耳から首筋をその唇が降りて行く。
「んやっ…あっ。」
「あーもっと聴きてえのに。惜しいなあ。」

