そう返事をすると、ハナちゃんがまた屈託のない笑顔を見せて走り去って行く。
私も笑顔で返せたと思う。
「リンちゃん?」
「…サク。本当に、絶対悲しませちゃダメだよ。」
「え、はい?」
私には、到底敵わない強さ。
信じる心。
自分の弱さを晒されるような感覚。
でも、私の手にある二本の剣がそんな私に力をくれることを知っている。
分かってるよ。
ハル、るう。
「…私もいつか、ハナちゃんみたいになれるかな。」
「え?リンちゃんがハナちゃんに?」
「顔に無理って書いてる!サクひどい!!」
「いやいや!そんなことないっす!」
私は城を出た以上。
守ってくれる二人と離れてしまった以上。
…もう、弱いままじゃだめなんだよね。
「気兼ねなくって言ってもらえたし?続き頑張りましょー?」
「あーハナちゃんなんてことを…。」
嘆くサクへ。
私はさらなる追撃。
ハナちゃんの応援が効いている。
順応性に長けるサクはやっぱり優秀で。傷を負っても怯まない。攻撃の手も止めない。
…やはり逸材だ。
「ちょっと力みすぎ。」
「はい!」
「そこもう少し間合い見ようかー。」
「はい!」
どこかアルを思い出すほどの素直さだ。
それにしても、サクに教えることなんてほとんどないんだよね。
「サク優秀すぎる。」
「そんなことないっす!俺は隊長の足元にも及ばないですし!」
「…サクが目指すのはアキトじゃないよ。」
「え、ダメなんすか?」
ダメではないけど向いてもいない。
私がいくら追いかけてもハルになれないのと同じ。サクとアキトもまた別の次元にいる。
「うーん。私の身近なとこでいうとるうが近い気がするんだけど、きちんと敵を選ぶ目を養うといいよ。」
「敵を選ぶ?」
「るうは戦の時、まず私の障害を消すことに徹するのね。サクも器用だから、アキトの邪魔になりそうな敵を選んで討てばアキトはすごく助かると思う。」
「なるほど…。ルイさんやっぱ格好良いっすね!」

