思えば、そりゃあ私の力ではない。
膨大な力とは確かに言えないが、それでも私自身の力だと過信していた。
『災い故の、悲痛の力か。』
「…そうかもね。」
幼少期、確かに私は荒れ狂っていたから。
その時に願った力なんだろう。
『天は二物を与えず。』
「…励ましてくれてるの?」
『……。』
「ちょっと元気出た。ありがとう。」
私は強引に涙を引っ込めて。
ただ前を向く。
「よし!頑張ろうっ!」
『加護を与えよう。』
「いらなーい。加護って私も出来るの?」
『可能だ。』
「やり方教えてー。」
しれっと神様直々の加護は断って、神様直々に加護伝授の方法を教えて貰った。
伝授するかどうかは、分からないけども。
「ありがとうー。」
『巫女の子を愛してやまぬ。』
「ママみたいに祈ってあげられなくてごめんねー。」
『構わぬ。』
神様は巫女の祈りを食い物にする。
私はずっとそう思ってた。
「…気が向いたらまた来るから、まだまだ色々教えてね。」
本当は、寂しかったりするのかな。
そんな神様は、私に黙って勝手に加護を付与してしまう。
『待っている。』
「うん。じゃあまたね。」
神様との対話。
加護が引っ付いて来てしまったが、私はそこにはもう何も言うまい。もうお好きにどうぞ。
己の弱さに打ちのめされても、無力を嘆いている時ではない。
『太陽を断ち切った後、ここで共に過ごそう。』
私を静かに見送った神様は、私には届かない声を静かに発して消える。

