「〜っ!!!」


「邪なんて言葉覚えたんなら、俺が何から守ろうとしてるか分かるよなあ?」




私は強く何回も頷く。


分かったから早く退いてくれ!!!




そんな私の想いが届いたからか、アキトの部屋のドアが大きな音を立てて開かれる。








「アキトさん、うるさいですっ!」




現れたのは、可愛いと言う言葉が似合う。


正真正銘、可愛い女の子。






「げ。」


「また女の子連れ込んで!最近大人しくしてると思ってたのにっ!」


「馬鹿!ちょっと黙れ!」


「黙りません!仮にもまだ戦は続いているというのに!無神経ですっ!」


「ハナ落ち着け!俺が連れ込んだんじゃねえよ!!」




ハナと呼ばれた女の子。


大きな目に、少し短めの髪。思わず守ってあげたくなるような子だ。



とりあえずアキトは、バツが悪そうに私の上から退いてくれた。






「早くお帰りくださいっ!」


「え、あ…はい。なんかごめんなさい。」




ハナさんは私にもぷんぷんと怒っていて。


私はその怒りを鎮める方法が分からず、とりあえずどこかへ逃げようと思いました。





でも、立ち上がった私の腕をアキトが掴む。





「帰すかよ。」


「アキト、ここは穏便に済ませよう。何か誤解させちゃってる気がする。」


「…ハナ、コイツしばらくここに住むから。」