いつからか分からないが、ずっとイヴに居座られてその相手に疲れ果てているカイ。


そして、帰って来て早々私がこの場を頼んでしまったおーちゃん。戦帰りでイヴの相手は嫌だよね。だから私も逃げたんだし。




「…ごめんなさい。」



ここは素直に謝ります。




「お嬢、俺はもう生きた心地がせんかった。」


「カイ、ほんとに十年くらい老け込んだ顔してる。イヴはカイには何もしないと…思ったんだけど。」


「何もされてへん…けどな。あんな厳つい男に趣味とか好きな食べ物とか好みのタイプとか根掘り葉掘り聞かれて…俺はもう苦痛やった。」


「ほんっとに何かごめん!?」



イヴに以前カイが好きらしいと言ってしまったから、イヴは信じてしまっている。


自分に好意を持っている相手を良く知りたかったんだろう。




「…ほんでまたそんな汚れて…。とりあえず説教は風呂の後やな。行っておいで。」


「ありがとうございます!!!」



流石はカイ。


ナイスな気配り感謝します。



お言葉に甘えて、私は一旦シャワーを浴びるために上の階に上がり泥だけの身体を綺麗に洗い流す。


何もかも面倒になっているこの日。


とりあえず人に会える程度のラフなワンピースを被り、ちょっとだけ現実逃避で横になってから下に降りようと思った。



思ったが。



これも自己防衛の一種なのか、これからのお説教から身を守るためなのか。



何とここで、私はそのまま爆睡。