「おーちゃんおーちゃん。」
「ん?」
「背もたれ変わる?」
「お前俺を背もたれや思てたんか。」
私ばっかり楽させて貰ってるので、変わろうかと気を回したつもりだった。
なので立ち上がりおーちゃんの背後に周り、ぎゅっと抱きしめる。
「可愛いの天才か。」
「え?背もたれになれてない?」
「なってへん…あ、嘘。なっとるからそのままでええよ。」
「どっちなのー。」
とりあえずそのままでと要望が入ったので。
私は背もたれ頑張ります。
「お酒とってー。」
「手の掛かる背もたれやな。」
不満を漏らしながらも取ってくれる優しいおーちゃん。
「楽しいー…。」
「そら良かったな。」
「外の世界はほんとに楽しいー…。」
お酒でのふわふわの浮遊感。
賑やかな周囲のにこにこの笑い声。
腕の中に閉じ込めたぬくぬくの体温。
「嬉しいー…。」
「これからも沢山こんなことで溢れる。そうなるように、俺も頑張るわ。」
「うんー…。」
「珍しく酔ったん?」
酔ってしまいましたよー。
昨日からほぼ何も食べずにここまで来て、空きっ腹に大量にお酒を流し込んでしまいましたものー。
「ちょっとふわふわするー。」
「寝るか?」
「寝なーい。まだ飲むー。」
「あかんあかん。酔い過ぎたら明日しんどなる…で。」
後ろから抱きついて、その肩にほっぺを乗せてもたれていた私と振り返ったおーちゃんの目が合う。
私の顔を見て、おーちゃんが固まる。
「なーに?」
「…いや、酔ってんなー思て。」
「まだのめる。」
「顔面溶けてるで。」
なんだその暴言は。
顔面が溶けるとはそんなに醜い顔と言うことか。

