突然の解雇宣告に頭が真っ白になりつつも、かろうじて環は頭を下げた。 気のいい人だから、この話をするのにもきっと後ろめたさによる精神的負担が大きかったのだろう。 会話が終わると雅美の表情に安堵の色が広がるのが、手に取るようにわかった。 早く次の勤め先を探さなければならない。 貯金は太一の葬儀費用で大幅に減り、残りわずかである。 家に帰ると早速求人冊子をめくり、新しい職場を探した。 しかし手に職もなく特技もない自分が勤められるような職場はなかなか見つからず、環は途方にくれた。