学校イチモテる天然王子の溺愛が甘すぎて溶けそうです…!

「だって、俺の雫が…」

目を真っ赤にして、鼻水を垂らしながら泣くお父さんに私たちは思わず笑ってしまう。

「もう、せっかくのいい男が台無しじゃない〜」

お母さんはお父さんにティッシュを渡し、涙をふいてあげている。

そんな2人の様子に、少し微笑ましくなる。

「父さんが泣いているところなんて、初めて見たな」

「ほんとに。…お父さん、ありがとう」

そんなに私のことを思ってくれていたなんて、思いもしなかったよ。

「千歳は、今後俺たちにもっと影響を与える男になりそうだな」

少し笑ってそう言ったお兄ちゃんに、私も笑った。