学校イチモテる天然王子の溺愛が甘すぎて溶けそうです…!

いい意味で、高校生の息子がいるようには見えない。

もちろん顔もすごく整っているけど、それ以上に若々しさが異次元だ。

肌はツヤツヤで、皺もシミも白髪ひとつ見当たらない。

そして、どことなく千歳くんの雰囲気と重なる部分がある気がする。

「なんでいるんだよ!今日は友達と出かけたはずだろ?」

「だって〜。千歳の彼女、見たかったんだもん」

「はあ、最悪だ…」

頭を抱え込み、道に座り込む千歳くん。

「よろしくね、お嬢さん」

「は、はい」

そして、自然に手を握り握手をしてきた。

…なんか、手馴れてる?

「雫に触るなケダモノ」

「痛っ!ちょ、千歳、父さんをイジメちゃダメだろ!」

「雫、父さんは放っておいて行こう」

「え、う、うん…」

「置いていくなよー!」

後ろで千歳くんのお父さんの声がしたけど、千歳くんに引っ張られるままついて行く。

それにしても、掴めない人だったなぁ。