「俺と恋、してみない?」
まさかの提案に、石化してしまう。
でも、冗談と聞き返すことはできなかった。
…羽月くんの顔が、すごく赤くなっていたから。
羽月くんのことが好きな子は、たくさんいるのに。
こんなこと言われたら、彼女たちなら首がもげるほど頷きそうだなぁ。
そう考えると、どうして私なんか…って思えてくる。
「どうして、私なの?」
可愛くもない。チビで子供っぽい。
特段特技もないし、目立つタイプでもない。
それに比べて、背も高くてスタイルも良くて、何よりイケメンすぎる羽月くん。
そんな彼なら、もっと可愛い女の子がたくさんいるのに。

