「ねぇ、稀星。どーしてそんなにおまじないとかそういう系信じられるの?」
いつかの七夕だった、そんなことを聞いたのは。
「えー?なんでって言われても……普通に信じる人だからじゃないのー?って、星郁は信じてなさそうだねー」
「まぁ、ね。結構な現実主義者だし。」
ニヤッと笑った稀星に苦笑いをこぼす。
……完全に見透かされてる。
「だろーと思った。昔からそうだったもんね、霊のたぐいも逆にサンタとかも信じてなかったし。」
星に目を向けながらも懐かしそうに目を細めた稀星になぜか、胸が痛くなる。
「……っ、…可愛げのない子供で悪かったですね。」
「ふふっそんな事は言ってないけどー。あ、じゃあこの時間も無駄だと思ってる?」
「それはさすがにねぇよ。星だってきれいだし。」
それに、
……星にすがりついてでも、あいつたちが戻ってきてほしいから。



