隣の席は、天邪鬼くん⁉

「おはよー白瀬くん!」

「……はよ」

 ぼそりと挨拶を返してくれた白瀬くんに、私は勢いそのままで聞いてみた。

「あのさっ! 白瀬くんって昔、モデルやってたり、しない?」

「…………だったら、なに?」

「やっぱり! Kouくんでしょ? 私、実は昔あの雑誌読んでたんだよね。いつもクールなKouくんの、ときどき見せる笑顔がかわいくてさ……」

 夢中でしゃべっていた私は、白瀬くんの空気の変化に気づいていなかった。

「――あんたも所詮、そういう人間か」

 そんな低い声で、私はようやく我に返った。

「え、あ、ごめ――」

 慌てて謝ろうとしたけど、遅かった。

 白瀬くんは、私を拒絶するようにヘッドホンをしてしまったんだ。