隣の席は、天邪鬼くん⁉

「えっ⁉」

 視界の外から声がして、私は周りを見回した。

 葛田先輩の姿をとらえたとき、先輩はもう拳を振りかぶっているところだった。

 やばい。

 私は反射でぎゅっと目をつぶる。

 防御、間に合わな――


「黒崎っ!!」


 そんな声とともに、上から降ってきた黒い影が私の視界をさえぎった。

 長い金髪が宙に踊る。

「ぐっ」

 押し殺したような声が、私の耳に入った。

 次の瞬間、黒い背中越しに、葛田先輩が吹っ飛んでいくのが見えた。