時が経っても君を忘れない恋がしたい

今日は結弦と映画を観る約束をしていたのに、もう約束時間を一時間も過ぎている。

忘れないようにアラームを昨日たくさん設定していたのに、またやってしまった。

きっと結弦から電話が来なかったら忘れて永遠に眠っていただろう。


「すぐ支度するから、もう少しだけ待ってて!」

「ゆっくりでいい。駅前のハンバーガー屋で待ってるな」


せっかくオシャレをしようと思っていたのにバタバタで支度をしたため、結局いつもと大して変わらない平凡な私になってしまった。


「ごめん、お待たせ!」


電話をもらってからなんとか三十分以内に駅前に着くことができて、私服姿でもやっぱりかっこいい結弦は周りからの視線を集めていた。


「急がなくてよかったのに」

「急ぐに決まってるよ!本当にごめん!なんでもおごるから!」


結弦は私に向かって手を伸ばしてくると、走ってボサボサになっていた髪の毛を手で優しくとかしてくれた。


「雫月に何かあったわけじゃないなら別にいい。それより早く行こう」


自然に手を絡め取った結弦が優しく微笑むと、歩き出した。