時が経っても君を忘れない恋がしたい

「入学式の時に花村に一目惚れしたんだ。その時からずっと花村のことが好きで昨日俺から告白した」

「きゃーっ、いいなー!」

「雫月やるぅ」

「あのクールな及川くんが雫月にはデレってことか…」


マイナスな発言はなかったものの、みんなは及川くんが私にゾッコンという設定に訝しんでいるのはなんとなくわかった。


それはそうだ。

私がサラストのマドンナ的存在の美少女だったらよかったけど、腰まである髪はゆるふわに巻いてるかのような癖っ毛だし顔はまあ軽くメイクするだけでいいくらいの少しは整っているものの、ずば抜けて美少女とかではない。

言っちゃえば、どこにでもいるような女子だ。

そんな私に一目惚れって設定は少し無理がある気がする。


「あの、及川くん。ちょっと…」


みんなが理想の告白について盛り上がっているうちに、及川くんを引っ張って廊下に出る。


「付き合ってるフリするなら設定ちゃんと考えないとだよね。さすがに及川くんが私に一目惚れ…は無理があると思うし、そういう目で見られるのも嫌でしょ?」

「…そういう目って?」