吐く息白い

平凡の中で

暗い家路に

ふと思い出す

彼の異様な

自然な視線

すれ違いを数え

ただ微笑んで

ふと我に返る

暗い家路

折った指見て

爪の割れ気付き

足早々と

幻想に浸る平凡

明日また彼に

会えるだろうか

割れた爪切り

ただ微笑んで

ただ微笑んで

夜を抱き締めた

春芽吹き

夏実り

秋また芽吹き

冬は実らず・・・

平凡の中で

平凡の中で

異様な程の

平凡の中で

異様な彼の

自然な視線

またいつか

その視線に出会える日を

吐く息白い

平凡の中で

散る事せずに

ただ繰り返す