私は今日も、そらを見上げる。




今日は蒼空がピアスを開ける日。

蒼空がピアスを開けたいと言っていて、開けるのを手伝ってと言われた。耳たぶにピアスをしたいらしく、ピアッサーで開けるらしい。

手伝ってとは言われたものの、「開けるのは自分でやるから、美雲は見守ってて」とのこと。私がいる意味があるのかは分からないけど、とりあえず蒼空の傍にいる。

「うわぁ、怖い!!」

蒼空は開ける前からずっと怖い怖いと言っている。多分、今日でもう百回ぐらいは聞いた。

「怖そうだけど絶対大丈夫だから!」

蒼空を落ち着かせようとするけど、本人は聞く耳を持たない。

「やっぱ無理!怖すぎ!」

最初に言い始めたときはやる気満々だったのに、と呆れ気味に笑う。呆れるけど、そんなところも愛おしい。

「もー、じゃあ私がやろっか?」

「それは自分でやる!」

どうしてか、開けるのは自分でやりたいみたい。

「じゃあ大丈夫だから!開けちゃって」

「ふー...よし!」

やっと覚悟が決まったようだ。蒼空が「いくよ?」と言っていて、こっちが緊張してくる。さっきまで怯えてばかりだったのに。

「頑張れ」