私は今日も、そらを見上げる。



その後も、他愛のない会話をした。

蒼空はみんなといるときのように、太陽みたいな笑顔は見せなかった。だけど、空みたいなその静かな温もりが、私にとって居心地がよかった。

毎日、二人で屋上に集まろうという話もした。憂鬱な教室よりも、二人だけの屋上の方が何倍もいい。

私たちは、日が暮れるまで話した。話しても話しても足りないぐらいだけど。

「またね」

学校の門をくぐって、蒼空に向かって手を振る。
もう、蒼空とは中学生のときみたいな関係なんかじゃない。

大切な大切な、私の友達だ。