「ていうか、今日の授業ほんとに意味わかんなかったんだけど!」
「分かる。難しかったよね」
そんな他愛のない会話をしていると、あっという間にコンビニに着いた。
当たり付きの棒アイスで、私はチョコで蒼空はバニラ。
会計をして、さっきのベンチに戻りに行く。
蒼空といると、一人でいるときより時間が過ぎるのが何倍も早く感じた。
コンビニからベンチに戻るまでの時間も一瞬に感じて、生まれて初めて、人ともっと一緒にいたいと思えた。
ベンチに腰をかけるのと同時に、ビニール袋からアイスを取り出す。
「いただきまーす!」
蒼空は上機嫌な様子で、美味しそうにアイスを見つめていた。
「いただきます」
私もそう言ってから、チョコアイスを頬張る。
冷たさが口の中に広がって、体も涼しくなってくる。
「やっぱりバニラだなー」
蒼空は幸せそうな顔をしていた。
「私はやっぱりチョコかな」
元々チョコが好きだから、アイスもバニラよりチョコの方が好きだ。
「そっかぁ、おいしー!」
アイスを口いっぱいに入れていて、子供みたいだな、と思った。



