「だよね!どっか涼しいところ行く?」
「うん、あ、あそこの木陰のところとかどうかな」
大きな木に、涼しそうな木陰。あそこならゆったりと休憩出来そうだ。
「お、ナイス!そこにしよう」
そう言われ、私達は木陰のところにちょうどあったベンチに座った。
「はぁー、涼しー!」
蒼空はさっきの暑そうな様子とは違う、涼しげな表情をしていた。
「だね。なんか、夏だしアイスでも食べたくなってくる」
なにか話題を提示した方がいいと思い、咄嗟に私が思ったことを言ってみた。
「アイス!!いいね、一緒に食べようよ!」
蒼空が勢いよく立ち上がり、ぱぁっと花が咲くような笑顔でそう言った。
「わっ、うん、食べよ」
いきなり立ち上がられたから、少しびっくりした。
私を見つめるその瞳は、キラキラしていて、まるで太陽の光のようだった。



