恭介はその小さな貝殻をじっと見つめた。 確かに形が整っていて、手触りが滑らかだった。 「……時間をかけて、こんな風になるのか。」 「そう。波に削られるのは痛いかもしれないけど、そのおかげでこんなに綺麗になれるんだって。」 美咲の言葉に、恭介は静かに頷いた。 「美咲ちゃんも、そんな感じなのかもな。」 「え?」 「いや、なんか、今の話聞いててそう思っただけ。」 美咲は少しだけ困ったように笑った。