刹那に触れる兎


「いってらっしゃい。」
「行ってきます。」

玄関までお見送りをして、キスを交わし、壮太郎さんは今日も出勤して行く。

わたしはまず洗濯機のスタートボタンを押したあと、掃除機をかけ始めた。

すると、何だか胸のあたりがムカムカして、吐くまではいかないが気持ちが悪かった。

しかし、あまり気にせず掃除を終わらせ、そのあとにキッチンに立ち、シンクで洗い物をしていると、洗い物のニオイにやたらと敏感になってしまい、ウッと吐きそうになってしまった。

今日は何だか体調が悪い。

何とか洗い物を終えると、わたしはソファーに倒れ込んだ。

胸のあたりが気持ち悪い、、、
そして、身体が既に疲れた状態になっている、、、

それでわたしは、ふと思った。

え?まさか、、、

そのあとわたしは、買い物ついでに薬局に寄り、ある物を買った。

初めて買う物。
それは、妊娠検査薬。

トイレに行き、箱の後ろの説明通りに使ってみた。

すると、1分も絶たない内にくっきりと2本線が浮き出てきたのだ。

「これって、陽性、、、ってことだよね?」

突然のことに驚いたが、不思議な気持ちだった。