日本一のヤンキーは、私のことを守ると誓う

帰りは遅くなったけど、夜ご飯を食べた時間はいつもと同じくらいで、次の日の私はいつもと同じ時間に登校していた。


自由時間は減ったけど苦ではない。
それより問題は今日の髪型。朝、体育祭の練習があるから髪を一つに結んでいると、お母さんが白いポンポンのついたゴムを持ってきてつけてしまった。


子どもじゃあるまいし。私は地味女でそんなキャラじゃないしと言ったけど、似合う似合うと言って聞かない。


家を出たら取ってやろうと思ってたけど忘れてた。
まあ教室に入ったら取ればいいか。


門をくぐって昇降口に向かっていると、


「赤と黄色の派手な靴なんか履きやがって、金持ちのお嬢さんはそんなに目立ちたいのかよ」


嫌味な声が聞こえた。
赤と黄色の靴なんて履いているのは私だけだ。何事かと声がした方を振り向くと、一人の男子が立っていた。