日本一のヤンキーは、私のことを守ると誓う

そして練習を再開する。
隆火さんの手の感覚を思い出して……なんて余裕はない。だけど体が覚えている感覚に任せて踊る。


たちまちのうちに上手くなった感じはない。やっぱり失敗はあるし、クオリティなんて言うまでもない。
だけどちょっとはマシになったかな。


踊り終えて、一息つくと、


「急に踊れてるじゃん!」


大平先輩が目を見張った。


「心配はなさそう。体育祭には間に合うわ……」


大平先輩だけでなく早乙女先輩も安堵している。

私にその実感はないけど、人から見たらそう見えるのかな?


「そうですか?でもまだここの足の動きを理解し切れていなくて……」


「そこは右足が後ろ、左足を前に……」


早乙女先輩が言葉を変えて説明する。手足の位置感覚がわかってきて、今までわからなかった理屈が明らかになりスッキリする。


「今日ラストの運動場練習だから気合い入れていくぞー!」


グループ練習の終わり、団長がみんなに呼びかける。
午前とは違う気持ちで運動場へと向かった。