日本一のヤンキーは、私のことを守ると誓う

隆火さんは私の体を直接動かして教え込む。いつもは威圧的で人を殴るのも厭わないのに、小学校の先生とかが腕を引っ張るのとは違い、慎重で、ちょっと固いけど優しい手つきだった。


隆火さんの動きをトレースするかのように動く。


こんなに接近して落ち着いていられるわけがないのに、ダンスを頭に入れるのに必死で集中している。


「以上だ。あまりやりすぎると問題になるからな。俺に出来るのはこのくらいだ」


一通り終えると私から手を離した。
問題になるだなんてとんでもない、もっと教えてほしいくらいだけど、そんな図々しいことはいえない。


呆然と立つ私は、手足の感覚を必死に刻み込む。
そして隆火さんの手の感覚をじんわりと感じ入る。手はもう離れたのに、感覚が消えないのだ。


「隆火ー!」


真木さんの声がして二人で振り返る。