日本一のヤンキーは、私のことを守ると誓う

三日目になった。


二時間目まではいつも通りの練習、三時間目には運動場での全体練習がある。運動場での全体練習は限られた時間内で本番さながらにやるため、貴重な時間を無駄にしないよういつも以上に頑張る必要がある。


今日からは全体練習と男女に分かれての練習になっていた。


女子グループの練習中には、大平先輩、早乙女先輩に加え三年生二人がやってきた。


「ステップがどうしても遅れるね」


「腕の振りから遅れてる感じがするからそこからやり直そう」


「足をもっと内側に、そしたら早く動かせるから」


「縮こまりすぎ、もっと大きく動かして」


次々と言われることに対応しようとするも、私の体は理解しない。
覚えることが殺到してきて、頭がいっぱいになる。


そこに団長もやってきて私の練習を見ると教えていた三年生の相談に乗る。その後に真木さんがやってきて、「二年生のことなんですけど……」と団長の横に立って話しかける。


みんな自分の練習もしたいだろうに私に時間を割いているんだ。


色々な人がここまでしても私は出来ない。


自分の現状を考えれば考えるほど、思わず涙が出てきて抑えが効かなくなる。


近くにいた大平先輩が口を開いて動揺した。その時ちょうど顔を上げた真木さんと目が合い、


「すみません、団長。僕と静凪さんの二人で練習するので移動してもいいですか?」


「あ、ああどうぞ」


真木さんは私に近付くと横に抱き寄せ、静かに武道場のそばから離れた。