隆火さんの顔をよく見ると、顔のパーツ、位置共に整っていて、目尻の上がった活発そうな目と機嫌よく上がった口角は、悪というよりやんちゃな感じがあって、可愛さを感じた。
まるで要求の通った駄々っ子のようだ。
しかし、隆火さんに対して可愛いだなんて失礼だ、と我に返り、また落ち着かなくなった私は
「あの、飴、いります?三年生に勝ったんですから、せっかくですし……記念にって言うにはちょっと小さいものですが」
受け取られずに手の上で温まった飴を差し出す。
「いいのか。ありがとう。しかし二つくれるとは先輩を立てることも知っているんだな」
どちらか一つを取ってもらうつもりだった飴を二つ持っていった。
「あ、でも手の熱で溶けているかもしれないので……」
「構わん」
隆火さんは飴を制服のポケットに突っ込む。
そして立ち上がると、別れ際に、「ここしばらくは喧嘩もないだろうが、それが過ぎたら戦いが激しくなる。また何かあれば呼ぶから必ず来い」と言い残して去っていった。
結果また協力することになった。
こうなったら断るという選択肢はない。あの頑固な駄々っ子が番長の座を手にするまで見届けることにしよう。
まるで要求の通った駄々っ子のようだ。
しかし、隆火さんに対して可愛いだなんて失礼だ、と我に返り、また落ち着かなくなった私は
「あの、飴、いります?三年生に勝ったんですから、せっかくですし……記念にって言うにはちょっと小さいものですが」
受け取られずに手の上で温まった飴を差し出す。
「いいのか。ありがとう。しかし二つくれるとは先輩を立てることも知っているんだな」
どちらか一つを取ってもらうつもりだった飴を二つ持っていった。
「あ、でも手の熱で溶けているかもしれないので……」
「構わん」
隆火さんは飴を制服のポケットに突っ込む。
そして立ち上がると、別れ際に、「ここしばらくは喧嘩もないだろうが、それが過ぎたら戦いが激しくなる。また何かあれば呼ぶから必ず来い」と言い残して去っていった。
結果また協力することになった。
こうなったら断るという選択肢はない。あの頑固な駄々っ子が番長の座を手にするまで見届けることにしよう。


