日本一のヤンキーは、私のことを守ると誓う

番長について知った後は、隆火さんがこうして人を集めているのに関して、気になることが出てきた。

「不良ってグループを作ることが多いんですか?」

「そうだね、普通に仲間はいるし、大星鷹(たいせいよう)や焉怒乃悪(エンドノワール)みたいにグループで行動するやつもいるよ。でも番長と呼ばれるのは一人だけ。もしも最強の座についたのが不良グループだったら、ヘッドが番長の役割を果たす」


聞いたことのあるグループだった。焉怒乃悪は派手なバイクも待ってて暴走族みたいに走ってた記憶がある。


「ちなみに僕たちはグループってわけでもない。隆火が番長になるのを見たい、ただの友達」

「強くはなりたいけど番長とかは別にいいかなって感じっす」


説明から一転、自然に微笑んだ真木さんに続いて茶橋さんが言う。

つまり私たちの役割は、みんなで協力して隆火さんを番長にするということだ。

「それで私たちは、誰をどのように倒すかを考えるんですね」

「静凪、最初に言っておく。売られた喧嘩は買うが、喧嘩は売らない主義だ」

「でも自分から行かないと最強にはなれないんじゃないっすか」


腕を組んで釘を刺す隆火さんに茶橋さんが遠慮なく言う。


今度は参謀含めての話し合いが始まり、次は三年生の不良グループを倒すことになった。