日本一のヤンキーは、私のことを守ると誓う

休み明け、隆火さんが琥珀に勝ったことはすぐ伝わっていた。


体育祭での白組への宣言、琥珀を倒した実力。借り物の件は一気に捨て置かれ、隆火さんは文句なしの番長に就任した。


「おめでとう!隆火!」


落ち着きのある真木さんは、目の端に涙を保ちながら言った。


「隆火さん、おめでとうございまっす!」


「隆火さん、おめでとうございます!」


茶橋さんと髙木さんも二人並んで祝った。


「よくやった、隆火。いつかこのときが来ると信じていた」


物静かな岡島さんも感情を込めて拳を握る。


そして……


「隆火さぁん!俺、もうダメかと思ったんですけど、隆火さんが番長になって、しばらく生きていけます!」


声を張るのが赤組の障害物リレーでアンカーだった円田さんだ。
円田さんはあの後疲労骨折が判明し、学校に来なかったのだ。


嬉しさを隠さない隆火さんに……


「隆火さん、おめでとうございます。いや〜こんなことになるとは、手紙書いたのも無駄じゃなかったですね」


私はもじもじと手を動かしながら言った。
言いたいことがいっぱいあるのに出てこない。あ〜私の頭ってやつは。


これで私は隆火さんの目標を達成し、みんなとお別れだ。
期間限定メンバーみたいなものだし、あんまり話しても、かぁ。


「ああ、番長になってからも色々やってもらうぞ。これからもよろしく、静凪」


「え」


隆火さんは嬉しそうに笑っている。


「隆火使う気満々じゃん」


真木さんが涙を消して笑っている。


もしかして、いつのまにか腐れ縁になったのかもしれない。


まあ高校生活で特にやることもないし、最後まで付き合えばいいか。