日本一のヤンキーは、私のことを守ると誓う

「こ、琥珀さん!」


私は声を震わせて呼びかけた。


琥珀さんは振り向くこともなく足を止めた。


「マジか……一年の女かよ……」


琥珀は驚きと気怠さの混ざった声を出し、周囲は私の登場に騒ついていた。


「夏休み、指定した日に隆火さんと戦ってくださるなら、あなたが勝った場合隆火陣営はあなたを番長として支持します!」


頼み込んでもダメなら、琥珀にとってのメリットを提示した。
ライバルは減り、強い後ろ盾が出来るのだから悪くないだろう。


「いいか、もう俺は戦わない。何度言っても同じなんだ」


呆れて言い聞かせるような声だった。


琥珀さんはまた足を動かして去っていく。


「もしもこの夏休み中に戦わないのであれば、勝てばあなたを番長として認めるという話は無しです!」


と宣言する。
そして


「夏休み中戦えないのであれば、長い長い戦いを、いつ番長になれるかわからない日々を過ごしていてください」


恐れを隠し努めて冷静に、琥珀の現状を指摘した。


琥珀はやっと私に振り向き


「いい加減最強を決めたかったところだ」


と、逆光の中、目を見張って答えた。