日本一のヤンキーは、私のことを守ると誓う

静凪が学校から帰っていた頃。


隆火たちは体育祭終了後、大太と琥珀に呼び出されていた。


そして後片付けを終えた隆火たちは、途中で逃げないよう琥珀の舎弟に囲まれて校門を出た。


舎弟の誘導で静かな神社に連れてこられる。


そこにはニヤニヤと笑う琥珀と白い髪の大太がいた。


「よく来たなぁ、隆火」


「ふん、こんなやつらをつけずとも行ってやったのに」


隆火は琥珀を前にして逃げるつもりなどなかった。
大太が髪を揺らし

「さて、今日の体育祭は赤組も白組も真剣だったね」


ニコニコと一歩踏み出しながら言う。


「そんな中、隆火くんは借り物競走で白組の女の子を勝手に連れ出し、逃げられた挙句に大敗した……白組は自分の組の女の子を取られて、赤組は障害物リレーで一番勝つチャンスのあったクラスで負けた……」


「お前が女にかまけたおかげで赤組の勝利に汚点があんだよ」


大太は少し残念そうな笑みを浮かべ、琥珀はその横で隆火に軽蔑の眼差しを向ける。