1週間目は「す」。

どうしたの?って聞いてきたけど、間違えただけって言っておいた。


2週間目は「み」。

その後に「んな」をつけて上手く誤魔化した。


3週間目は「き」。

送った後に「き」から始まる文章を送った。


4週間目は「が」。

学校楽しみだね!と送って誤魔化した。


最後の5週間目は「き」。

今日ゲーム出来る?と送っておいた。



これで、私の恋もおしまい。


これからは『友達』として好きな子と仲良くすることにした。



中学、高校を過ごし、大学生になった今でもあの子とのメッセージ欄にはあの、「きみがすき」の文字が残っている。


私の初恋は、LINEに想いを残して消え去った──────



そう、思っていた。


ある日、通知が入っていた。

あの子からだった。


《昔に送ってきた不自然な1文字って………》


でも、この恋はひょっとしたら、大学生になった今から、始まるのかもしれない────