夏休みが明け、少し肌寒さが感じられるようになると気温の変化に体が追いつかなくなる。
「じゃあ行ってくるね」
「行ってらっしゃい」
暑かった季節から急に寒くなり凛音ちゃんが体調を崩してしまったらしく四季さんが看病をしに行くらしい。
本当は私も行きたかったんだけど、お留守番を頼まれてしまったのでやむおえない。
ガチャリと玄関の扉を開け出て行った四季さんを見送ると私はリビングに戻る。
特にやる事もなかったのでただぼーっとしていた。
私が学校に行くからと言って買ってくれた時計の秒針だけが室内に響く。
久しぶりかも、四季さんがいない一人の家
いつも帰ったら四季さんがいてくれていた。だからいつでも安心してここに帰ってこられたんだよね。
四季さんがいなくなるなんて考えられないかも……



