なんとか正気を取り戻しかき氷の屋台へと足を運ぶ。
後ろからは四季さんがついてきてくれている。
なんだかその様子が可愛くてつい頬が綻んだ。
「ありがとうございますっ」
かき氷の屋台は私達のいた場所の近くにあり、すぐに買うことができた。
真っ赤なシロップが神々しく輝いて見える。
「いただきます……」
待ちきれなくて口に運ぶかき氷は甘さと冷たさが一気に私の口の中を埋め尽くした。
美味しいっやっぱり夏といったらこれだよねっ
美味しくて無我夢中になって食べていたからか、私は隣の視線に気づかなかった。
もしその視線に気づいていたらきっと私達の運命も変わっていたのだろう。
苦しそうに私を見るその視線をちゃんと見ていれば……



