余命宣告を受けた地球の中で私達は恋をした。


凛音ちゃんとの話は思った以上に弾みかれこれ一時間くらい話し込んでいた。



その間四季さんと奏太はずっと勝負をしていたみたい。




「まさか、この俺が負けるなんて……」



「はっ実力不足だよ」



ふと視線を二人に向けると奏太が砂浜に跪きながら悔しそうに顔を歪めていた。



あーあれは奏太負けたんだなぁ……



中学生と高校生では根本的に勝てるはずがないなとは思っていたけど……




「凛音ちゃん見てあれっ終わったみたいだよ」




話し込み喉が渇いていたのか飲み物を喉に流し込んでいた凛音ちゃんの肩を叩く。



「あっ本当だ」




ペットボトルのキャップをキュッキュッと閉めながら視線だけをあちらに向け状況確認をする凛音ちゃんは少し嬉しそうに見えた。



「やっぱりお兄ちゃんのが強いもんねっ」



多分凛音ちゃんはお兄ちゃんっ子だ。そういえば前公園でも仲良さそうに話していたっけ。



新しい事に気づけ優越感に浸っていると勝負を終えた二人がこちらに戻って来た。