「ん……」



ここ、どこ?



気がつくと私は知らないベッドで寝ていた。



むくりっと体を起こし周りを確認する。



真っ白な壁に今私が寝ていたベッドだけが置かれている部屋。



なんだか質素な部屋だなぁ



「あっ起きた?」



この声……!?



「さっきの人……」



私の前に立っていたのはさっき私と一緒に飛び降りたであろう男の人。



「そうっさっき君と一緒に落ちていった人」



やっぱり私はあのビルから落ちたんだ……



じゃあどうして、死ねなかったの……っ



「どうして死ねなかったのか、気になる?」



私の考えていることがわかったのかにこっと笑いながらビシッと私を指差した。



「それはズバリッ僕がクッションになったから〜」



えっ!?




「そ、それならあなたが死んでもおかしくなかったんじゃ……」



二階の高さから落ちるのでも危ないのに私の下敷きになんてなっていたら……



それがわかった瞬間私はサーッと血の気が引いていった。



私は誰にも迷惑をかけないと決めていたのにっ



これじゃあいつと同じだ……っ



「どうしたの?」



私の様子がおかしいと思ったのか眉の端を下げ困ったような表情をした男の人。