余命宣告を受けた地球の中で私達は恋をした。


「ここが家だけど……」



スピードを上げてから一回も落とす事なく歩き続け、いつもよりも十分以上も早く家についた。



「お邪魔します」



「あっちょっ」



まるで自分の家のように一直線に玄関の扉を開けた奏太。



「おかえり、って誰?」



いつものように声だけ聞こえてきたと思ったら驚いたような声が続けて聞こえてくる。



「初めまして、俺美央の幼馴染です。美央の事あんたには渡しませんからね」



まるで四季さんに宣戦布告でもしているみたいな物言いに私も四季さんも戸惑う。



だが、いち早く四季さんは理解したのかニヤリッと口角を不適に上げた。