「そ、そうです」



間違った事は言っていなかったのでそのまま頷く。



「そっか」



私の返事を聞き男の人は不適にニヤリッと笑った。



えっ今、笑った……?



「じゃあ僕と賭けをしよう」



そう言いながら男の人も柵を越え私の隣に立つ。



なんでこの人も柵を越えるの?



「賭け……?」



「そうっ!」



柵を超えた事にも驚いたが今は賭けをしようと言われた方が気になった。



「僕達が生きていたら僕と一緒に暮らす事。もし僕達が死んだら、一緒に生涯の幕を下そう……」



え……?



男の人は不適に笑いながら意味のわからない事を言うと私の身体は斜めっていった。



あ、れっ今私、落ちてる……?



目の前には不適に笑う男。だけど私の体どんどん傾いていく。



あっ私死ねるんだ……。



どんどん傾く身体で今はビルから落ちているんだとわかる。



今から会いに行くよ、お父さんお母さん–––。