「ここにいたいです」
私がそういうとほっとしたような嬉しそうなそんな表情を一瞬見せた気がした。
「私はお金もないし、誰かに助けてもらわないとこの先ダメになってしまうかもだけど、まだここにいたいっここにいてもいいですかっ」
初めはここにいるのを嫌だと思っていたのに今更って思われるかもしれないし、身勝手な事をしているともわかっている。
けどまだ、ここにいたいっ……
四季さんなら受け止めてくれるだろうと思っていたがいざ口に出してみるとやっぱり怖い。
どんな反応が返ってくるのか怖くなり箸を止め俯く。
「それが聞きたかったっ」
いつものような優しい声が頭上から降り注いできて思わず顔を上げる。
「これからもよろしくねっ」
しっかりと私の目を見てはっきりそう言ってくれる四季さんに嘘はないのだろう。
そうわかり一気に緊張の糸が切れた気がする。
「よろしくお願いしますっ……」
この話をした後のご飯はいつもの何倍も美味しく感じられいつも以上に噛み締めながらご飯を堪能した。



