私のように。



私は今、どこかもわからないビルの屋上にいる。



鍵が空いていたから潰れた会社のビルか何かだろう。



ここにいるのは勿論、自分の人生を終わらせる為。



なぜって、両親がいなくなりもう生きていけないと思ったから。



初めは頑張ろうとも思った。だけど生活費が学生の私には到底払う事ができない。



だから死のうと思った。



風が強く吹き流されそうになる身体をなんとか支えながら柵へと向かう。



「はは……私ももうすぐ二人の所に行ける……」



もう夜になっていて二階という高さからでも綺麗な夜景が見られた。



柵に手をかけ身を乗り出す。



柵を越えると少しだけ隙間がありそこに着地する。



「さようなら……」



心の準備などせず一息に落ちようと思った。



でも誰かがそれを止めた。