それから数日が経ち残り三日となった頃。



「ちょっとでかけてくるね」



玄関口で靴を履きながら四季さんはバタバタと出て行った。



「いってらっしゃい……」



あんなに急いでどこに行っちゃったんだろう?



まぁいっか!



そう思いリビングと呼べるのかわからないテレビの置いてある部屋に戻ろうとするとガチャリと玄関の扉が開いた。



あれっ四季さん戻って来たのかな?



鍵かけ忘れてたと思いながら玄関に戻ると肩で息をしている四季さんを発見。



「どうしたんですか?」



忘れ物かな?と思っていると息を強引に整えガバッと私の方を見た四季さん。



「くれぐれも変な事しないでね、じゃっ」



それだけ言うとまた外に出ていってしまった。



もしかしてだけど私がまたあんな事するとか思っていたのかな?



あんな事ととは私が初めて四季さんと出会った時にやろうとしていた事だと思う。



最近私はあまりそういうのは考えていなかった。



四季さんと過ごしていくうちに薄くなっていったんだろう。



これも全部四季さんのおかげだなぁ。



嬉しいような嬉しくないようなよくわからない感情が私を襲う。



「でも今は答えを出さなくてもいいかな、ここを出て行く時に考えよ」



独り言をポツリと呟き私はリビングに戻った。