すると、私の体が温かくて大きなものに包まれた。
「えっ!?」
四季さんが私を抱きしめてくれているんだとすぐにわかった。
「四季さん……?」
「これなら許してくれる?」
顔は見えなかったが、声だけでわかる。きっと今まで色んな事を我慢してきたんだろうなって。
「はい……」
周りにはもう爆発音などが響き渡っている。
それでも私達の周りには何の音なく、ただ二人だけの世界に入っているようで。
私達が抱き合っていて少しした時、首筋に何か冷たいものを感じた。
もしかして、泣いてるのかな?四季さん……
さっきまでずっと笑ってくれていた。
本当は四季さんも怖かったんだと思う。死にたくなかったんだと思う。
だけど、何も言わないでくれていた。
そうわかるとやっぱり四季さんはすごいと思い、私は四季さんの背中を自分のできる一番優しい力でさすった。
私の気持ちが届くように……



