余命宣告を受けた地球の中で私達は恋をした。

「今何時?」



二本目の映画が見終わった後、四季さんは時間が気になったらしく自分の腕時計に視線を落とした。



この部屋には時計が置いてないから自分の腕時計で時間を確認するらしい。



なんで時計置いてないのかな?



ここに入った時も思ったがやっぱり物が少ない気がする。


でも質素のが好きな人もいるよね。



「あっもう結構時間たってる!?」



一本二時間弱ある映画を二本見たのだからそりゃ時間経ってるよ……



少し抜けている所があるんだよね四季さんは。



「美央ー充電終わったよー」



時間を確認してから私のスマホを取りに行ってくれた四季さん。 



そういえば充電してもらってたんだった。



映画に集中しすぎて忘れてだ……



「ありがとうございますっ」



四季さんから受け取ったスマホを久しぶりに起動させる。



充電してくれた事はありがたいのだが、あまり使っていなかったから特にする事もなくすぐに画面を暗くした。



「あの、連絡先交換してもいい?」



まるでずっと待っていたように自分のスマホを持っている四季さんは小動物のように見えた。



「あっはいっ」



私はやり方がわからないから自分のスマホを渡し、設定してもらう。



「はいっこれで完了、この四季って書いてあるのが僕のだからいつでも連絡していいよー」



「わかりました」



やったっ久しぶりに誰かと連絡先交換できたっ



出会いはあんなだったけど案外仲良くできるのかもしれない。



でもだからと言って私の目的が変わるわけじゃないけど。