余命宣告を受けた地球の中で私達は恋をした。


最後の一口を口に入れ満足していると四季さんが思い出したように口を開いた。



「ねぇ美央ってスマホ持ってる?」



スマホ……充電がない……



「持ってるけど充電がなくて」



「じゃあ充電する?僕連絡先交換しときたいから」



連絡先……私は今までそんなに友達ができたことがなく連絡先を交換しているのは幼馴染くらい。




「はいっ」




私は久しぶりに友達ができたような気分になり嬉しくなった。



「じゃあ充電ができるまで何かしようよっ」



充電ってどんぐらいでできるんだろう?



スマホはあまり使わないからわからない。



「はいっ」


 
充電時間とかわからない事だらけだが、四季さんと何かできるのは嬉しかった。



なんだか心がじんわりと温かくなる気がする。



「あっそうだ!じゃあ映画見ようよ!」



映画……私小さい頃よくお母さんと見てたなぁ




「はいっ」



懐かしさが湧いてきてお母さんの顔が浮かんでくる。




お母さん、もう少しここにいてもいいのかな–––