奏太が帰ってから数時間後、四季さんが帰ってきた。



なんでも凛音ちゃんもそこまで酷い体調不良だったわけじゃないらしく、今日中に帰って来れたらしい。



早く帰って来てくれたのは嬉しいけどさっき奏太と恋バナをして私の四季さんに対する気持ちを知ってから会うのは変に気にしてしまう。



「今日、奏太がきてくれたんだよっ」



自分の気を紛らわすように突然そんな事を言ってしまった。



「えっ!?奏太君が来たの?」



四季さんは奏太が来る事は知らなかったのか目が飛び出るほどびっくりしていた。



初めは急に声を出した事に驚いているのかと思ったが、どうやら違うらしい。



「う、うん来たけど……?」




これ言わない方が良かったかな?ごめん奏太……



「そうなんだ……」



ポツリとそう呟やくと何やら考えてからふっと微笑んだ四季さん。



ん?てっきり奏太に会いたかったのかと思ったけど……前に勝負するくらいだからそれはないか。



「ありがとう、奏太君……」