また来て?
どうゆうこと…?
「え?」
「見せに来てくれる予定だったんでしょ?」
「いや、そう、だけど」
主人は私の首を見て少し笑ってそっと触れる。
「友達困らせちゃうもんね。いいよ、戻って。俺もみゆに接客されたいし。」
「いや、戻れるか!!」
な、何言ってんのほんと!
見なくても首がどうなってるかなんてわかるのに!
「俺はいいよ?その俺の痕まみれの首で他の男を接客するのもそれはそれで興奮するし」
「ちょ、最低!」
こんのドS主人…。
叩こうとした私の手はあっけなく主人の手で阻まれる。
「じゃあ、俺が独り占めしていいの」
ぎゅっと私を抱き寄せた主人は笑ってそう言った。
「…いいってか、ちゃんと責任とってよ…」
「ん?なんて?」
この男…絶対聞こえてるのに…
余裕そうな笑顔が憎たらしい…
「だから!この首にした責任取って!…ん、」
その瞬間、主人の柔らかい唇がくっつく。
久しぶりだ、主人の顔も。
この唇も。
前より少し痩せた体も。
本当は、会えてすごく
嬉しい。
「あー最高。仕事頑張ってよかったー」
主人はネクタイを緩める。
やばい、主人今日ビジュがよすぎる。
スーツは反則だって…
照れて思わず目を逸らした私を主人は見逃さない。
「みゆー?どうしたの」
「……ッ…」
「言ってよ、なんで目逸らしたの」
「…、別に…」
「さっきの上目遣い可愛かったな〜」
「え?」
「どこで覚えたの?あれ。ツンツンしてるみゆもいいけどやっぱ素直なみゆは可愛いな〜」
主人は首を傾げて微笑みながらこっちを見ている。
なにこれ、
なんか試されてる?
そんなん…私にだって…
「…今日、いつもよりかっこいいですね…ご主人様?」
「はは、予想以上。かわいすぎ」
そして私たちは皆んなの賑やかな声が聞こえるなか、
文化祭が終わるまで、二人で抱き合った。

