恋と首輪



「…ん、」
目を開けると、綺麗な顔で寝ている主人が目に入った。

え、私もしかして寝てた?
私の頭の下には主人の腕が敷かれてて、

なかったブランケットもかけられていた。
主人がかけてくれたんだ…。

起きて、時計を見るとちょうど5時になるところだった。

「…は!?!5時!?」
思わず出てしまった声で、主人も目を覚ます。

「…んぁ…あ、みゆ、起きたんだ。」
寝起きの主人の声…可愛い…
じゃなくて、

「もう夕方ですよ!!早く起きて!!」
「ん?なんかあるの?」
私が仕事を手伝ったもう一つの理由。

早く終わらせて外に遊びにいきたかったから。
デートなんてしばらくしてないから、早く終わらせて、どこかに行こうと思ったのに。

まさか寝るなんて…私の馬鹿…。

焦った顔をする私を見て、首を傾げる主人。

「デート、しようと思って」
「え?」
「全然外に遊びに行けてないから、早く終わらせてデートしようと思ったのに…」
もう夕方じゃどこにも、そう言おうとした私の頭にぽん、と手を乗せる主人。

「行こ、デート」