「…は？」
予想外の言葉に思考が止まる。
みゆは、弱々しく掴んでいた俺の服をぎゅっと握った。
何も言わない俺を真っ赤な顔で見上げる。
……はあ、上目遣い…。
無意識だよな、そうだよな。
抑えろ、俺頑張れ。
「なんか、わかんないんですけど、今日蓮は、私の彼氏なのにとか勝手に思って、誰かに取られたらどうしようとか、私だけこんなに好きなんじゃないかって、不安…でした。」
ああ、どうしよう。死ぬほど愛おしい。
頭で考えたわけじゃなくて、体が勝手に、みゆを欲していた。
「……んっ……」
無我夢中で、彼女の唇に吸い付く。
ほんと、こんなに狂いそうなのは初めてだ。
「…もう、なんなの…何でそんなに可愛いの」
「……はっ？！」
多分俺今すっげー情けない顔してる。
見られたくなくて、みゆを抱き寄せた。
「俺だってみゆのこと独占したいに決まってるじゃん。」
だからこんなに余裕ないし、だからこんなにカッコ悪いのに。
「みゆは、何もわかってないね」
俺のこの気持ちを、どうやって伝えればいいんだろう。
「俺がみゆをどれだけ好きなのか」
どうやって伝えれば、俺の彼女は安心できる？
わからないけど、でもとりあえず
「俺は、みゆのものだよ」
心配性な君が安心できるように、ずっと隣にいてあげたいと思った。
