俺が倒れてから1週間、今まで通りの日常が戻ってきた。
俺が倒れたのを知った父さんから、当分の間、仕事禁止令がだされ、
普通の学生みたく家と学校の往復だけで日常は過ぎていた。
一つ変わったことといえば、
南雲がまた俺の秘書をやってくれるとゆうこと。
ダメ元でみゆに頼んでみたら、
それはもう簡単にオッケーをくれ、
南雲はまた俺のもとに戻ってきた。
本人は俺に申し訳なくてたまらなそうだったけど、
でも南雲以上に優秀な秘書はいない。
南雲も戻ってきて、みゆとも元通りになって
最近また心が安定しつつある。
やっぱり俺は、この生活が好きだ。
ああ、みゆに会いたい。
「蓮様、みゆ様お呼びしますか?」
「え?なんで?」
「そんな顔をしてらっしゃったので」
「………。」
…なんでわかんだよ、怖。
てか俺そんな顔に出てんの…。
「ふっ、お呼びしますね」
「いや、別にいい」
「なぜですか?」
「……授業中だし、今呼ばなくてもいい」
南雲、そんな顔しなくてもおかしいのは俺が1番わかってる。
今まで授業中だからって、関係なく何回も呼び出してたのに…
でも、なんか見透かされたのが悔しかった。
「蓮様、なんか変わりましたね」
ああ、どっかで聞いたようなセリフだな。
「なんかこう、人間味が出てきました」
「…俺のことなんだと思ってたの」
「ははっ、怒りました?」
「…ふっ…別に、」
自分ではわからないけど、俺も変わったのかもしれない。
本当の姿を見せてくれるようになった彼女と、同じように。
「なあ南雲、俺………」

