S.S.体調不良の彼のお見舞いに行ったら、逆に私が心配されちゃいました

しかしその直後、力尽きたように腕をだらんと垂らして苦しそうに呼吸をしている。


それでも不思議なことに、私の手を握る彼の力は弱まらない。


私は楓の前髪を流す。彼の長い睫毛は涙でじっとり濡れていた。


「…大丈夫。私がここにいる。」


今度は私から彼の手を握る。






私の手は、もう冷たくなかった。